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生活習慣は妊娠に影響しますか?

生活習慣は不妊治療に影響するのか?
過去の研究では、生活習慣と妊娠率、または不妊治療における妊娠成功率の関係が多く検討されています。この記事では「カフェイン」「食事」「運動」に注目します。

カフェインは不妊治療への影響がほとんどない
ある研究によると、妊娠中に1日200mg以上のカフェインを摂取すると(スターバックスのグランデサイズのアメリカーノで200mgを超える)、流産率が有意に高くなるとされています。これは妊娠中の方に特に注意が必要です。

また、カフェインはコーヒーだけでなく、お茶、コーラ、チョコレートにも含まれているため、妊娠中は特に食生活に気をつけるべきです。

ただし、現在の研究データによれば、カフェインは採卵数・受精率・出生率に顕著な影響を与えないとされており、つまり体外受精(IVF)の妊娠成功率には大きな影響がありません。

地中海式食事は体外受精の成功率を高める
2010年の研究によると、魚介類・野菜・植物油を多く含む地中海型食事をしている女性の方が、高たんぱく・高食物繊維・全粒穀物中心の食事をしている女性よりも妊娠率が高いことが分かっています。

また、2012年に199組の夫婦を対象とした研究では、バランスの取れた食事が最も高い妊娠率に繋がることが明らかになりました。

要するに:
-加工食品の摂取を控える
-野菜・果物・魚などの自然食材を中心としたバランスの良い食生活
これが妊娠を望む夫婦にとって理想的です。

妊娠を望むなら運動は「適度」がベスト。過不足はNG
1993年~2003年にかけて、体外受精を受ける前の2,263人の男性の精子の質を調査した研究があります。大部分の運動形態・頻度は精子に影響を与えませんでしたが、週5時間以上のサイクリングだけは精子数を減少させる可能性があることが示されました。

2015年の研究では、週20時間以上テレビを視聴する男性は精子濃度が44%低下することも報告されました。これは、長時間座りっぱなしの生活は避け、適度な運動が精子の質に良いことを示しています。

さらに、2006年に2,232人の女性を対象にした研究では以下の結果が得られました:

着床率と出生率を下げる運動パターン:
-週4時間以上運動していても、運動習慣が10年未満の女性

成功率に影響しないパターン:
-週1~3時間運動+運動歴10年未満
-週1~3時間運動+運動歴10年以上
-週4時間以上運動+運動歴10年以上

つまり、運動習慣がなかった人が治療直前に急に激しく運動を始めても、妊娠率は上がらず、むしろ下がる可能性があるということです。

男女問わず、日頃から無理なく適度な運動を継続することが大切です。妊娠したいからといって急に頑張るのではなく、毎日自分の体を整えておくことが、赤ちゃんを迎える最高の準備になります。

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