HPVとは?
ヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)はDNAウイルスで、皮膚や粘膜組織に感染します。HPVには200種類以上あり、低リスク型と高リスク型に分類されます。男女ともに感染する可能性がある一般的なウイルスです。
誰が感染しやすい?
性行為を経験したすべての人が感染の可能性があります。アメリカの疫学研究では、一組のカップルのうち半数が感染していると推定されています。
政府は毎年30歳以上の女性に子宮頸がん検診(パップテスト)を提供していますが、これは早期発見であり、感染予防にはなりません。特に男性には検査の習慣がないため、男女共に予防が重要です。
感染経路は?
主に性行為による皮膚、粘膜、体液との接触によって感染します。まれに汚染された物品との接触によっても感染の可能性があります。
HPVと子宮頸がんの関係は?
高リスク型のHPVに長期感染すると、子宮頸がんのリスクが著しく高まります。台湾では、毎日平均4人の女性が子宮頸がんと診断されています。前がん状態のうち25%は20~34歳の女性です。
女性の健康に密接に関わる!
政府は30歳以上の女性に無料の検診を提供していますが、予防にはワクチン接種+安全な性行為+定期検診が必要です。
HPVワクチンの比較(日本語訳)
ワクチンの種類
2価ワクチン
4価ワクチン
9価ワクチン
対象HPV型
16、18
16、18
06、11
16、18、06
11、31、33
45、52、58
対象
女性
男女
予防できる病気
子宮頸がん
子宮頸がん、尖圭コンジローマ、肛門がんなど
*肛門癌目前衛福部核准於九價HPV疫苗
Q1. 接種による副反応は?
注射部位の痛み、発赤、かゆみ、軽い吐き気や嘔吐、頭痛、発熱などの全身症状がありますが、ほとんどが軽度~中等度です。
Q2. 他のワクチンとの同時接種は可能?
可能です。HPVワクチンは不活化ワクチンのため、他の不活化または生ワクチン(B型肝炎、破傷風など)と同時接種が可能ですが、注射部位は分けましょう。
Q3. 接種できない人は?
- 成分にアレルギーがある人
- 子宮頸がん治療中の人(治療後に接種)
- 妊娠を計画中の人(接種後6ヶ月は避妊)
- 妊娠中の人
- 持病がある人や他の薬を服用中の人は医師に相談
Q4. 接種スケジュール(9価)
9〜14歳:2回接種(0ヶ月と6〜12ヶ月)
15〜45歳:3回接種(0ヶ月、2ヶ月、6ヶ月)
スケジュール変更時は、2回目は1ヶ月以上、3回目は2回目の3ヶ月後に。
Q5. 接種中に妊娠した場合は?
母子に有害との報告はありません。妊娠継続可能ですが、妊娠中は追加接種を控えてください。
Q6. 軽い発熱でも接種可能?
耳温38℃未満、額温37.5℃未満であれば接種可能です。
Q7. 予防できる病気の違いは?
すべてのワクチンは70%以上の子宮頸がんを予防できます。4価・9価ワクチンは尖圭コンジローマ(HPV6、11)も予防でき、その他、膣がん、外陰がん、肛門がん、陰茎がんにも効果があります。
Q8. ワクチンの交互接種は可能?
WHOは交互接種を推奨していません。全て同じ種類のワクチンを接種することを勧めています。