不妊に悩むご夫婦へ——胚の安全が最優先
近年、少子化と高齢出産の影響で、世界中の多くの不妊に悩む夫婦が生殖医療に頼って試験管ベビー(IVF)による妊娠を目指しています。調査によると、こうした夫婦が最も気にかけているのは、「胚の健康」と「正しい胚が移植されているか」という点です。実際、国内外では胚の取り違えや誤って胚を廃棄してしまうといった事故が起きており、妊娠を望むカップルにとっては大きな不安要素となっています。また、年末年始の長期休暇を利用して“しっかり妊活”を計画しているご夫婦も多く、新たな命を迎える準備をしています。ですが、生殖医療には「黄金のトライアングル」が存在し、どれが欠けても成立しないことをご存じですか?
例えるなら、「医師」は卵子凍結や試験管ベビー治療の指揮官であり、経験に基づいた判断で患者とコミュニケーションを取り、院内に指示を出すことで治療の進行を確実にします。次に「コンサルタント(カウンセラー)」は医師と患者の橋渡し役となり、治療内容を丁寧に説明します。そして「胚培養士(エンブリオロジスト)」は、豊富な経験と技術で最良の培養結果を目指し、医師と定期的にミーティングを重ねて知識をアップデートしながら、妊娠率の向上を目指します。これら「医師・コンサルタント・胚培養士」の3者が、生殖医療の“黄金の三角形”です。
台湾生殖医療の権威である華育婦產科クリニックの徐明義院長は、20年以上の婦人科経験を有し、アメリカ・ノーフォークにて体外受精の父ジョーンズ博士のもとで学び、台湾で唯一の直弟子となりました。2018年に華育を設立した際、不妊夫婦が最も懸念する「胚の取り違え」問題に着目し、台大電機系時代の同級生と共にラボを設計。当時台湾で誰も導入していなかったEU認証システム「RI Witness 精子・卵子・胚 取り違え防止装置」を高額投資で導入し、高水準で安心な医療環境を構築しました。
治療を開始すると、患者ごとに専用のチップが割り当てられます。採卵手術当日には、手術前に本人確認を行い、すべての培養皿にチップを貼付。システムで同一人物であることが確認されてから操作が開始されます。胚培養室では、チップにより胚培養士が行う卵子・精子・胚のすべての作業が記録され、採精・採卵・受精・胚の培養・凍結・胚移植といったプロセスの全過程が追跡可能となります。RI Witnessは人為的ミスを防止し、すべての卵子・精子・胚に番号と名前を付け、「あなたの子があなたの子でない」といった悲劇を防ぎます。
ご夫婦にとって、胚は何より大切な存在です。華育の王呈瑋副院長は、かつて北医生殖医療センターの副主任を務め、2015年に若手医師賞を受賞。Facebookで「好孕部落」の作者としても知られ、SNS上では「どうすれば良い胚ができるのか?」という質問を頻繁に受けています。王副院長は、華育が早くから導入した「Timelapse 胚タイムラプス撮影システム」について紹介。胚を培養器から取り出すことなく、24時間タイマーで連続撮影し、胚の成長過程を完全記録できるため、外部からの干渉を受けずに安定した環境で成長させることができ、カップルも胚の細胞分裂の様子を明確に確認できます。
華育は卵子凍結・人工授精・試験管ベビーといった各種治療において、専門医師チーム・ハイテク実験室・経験豊富な胚培養士が緊密に連携しており、ここ数ヶ月間で妊娠率の記録を次々と更新しています。徐院長は、温度・湿度・ガス濃度などの環境要因が生殖細胞に影響を与えるため、華育では卵子・精子・胚の移動距離をできるだけ短縮するよう配慮しており、外的要因によるリスクを最小限に抑えています。ラボの設計と動線配置は最も重要なポイントであり、胚ラボを中心として、採精室・手術室に専用ルートを設け、胚培養士が最短時間で処理できるよう設計されています。これらの工夫が妊娠成功の鍵となっています。
出典:工商時報