体外受精 – 自然周期D3移植
このケースの患者さんは38歳で、過去に一度体外受精の経験があります。3日目(D3)の質の高い胚を4個移植しましたが、妊娠には至りませんでした。私のもとに来たときには、3日目まで培養された普通グレードの胚が4個残っていました。すでに高齢で、時間が一刻一刻と過ぎる中、妊娠の確率を高め、何度も失敗する精神的なダメージを減らすために、今回は自然周期を選び、4個の胚を移植しました(当時4個がまとめて凍結されており、断片化も多かったため)。まさか4個すべてが着床するとは思っていませんでした(確率は非常に低い)が、喜びと同時に多胎妊娠のリスクも心配でした。幸いなことに1個は自然吸収され、三つ子になったことで管理がしやすくなり、このご夫婦はとても喜んでいました!
一般的には、「意図的に」多胎妊娠を目指すことはおすすめしていません。早産、先天的異常、臍帯巻絡、産後出血などさまざまなリスクがあるからです。
しかし、体外受精の治療では避けがたいこともあります。なぜなら、1回の胚移植は1つの希望であり、高齢患者が1〜2個だけを移植する場合、妊娠率が非常に低いからです。
多く移植すれば多胎妊娠のリスクが高まります。だからこそ、治療を始める前に、患者と医師がしっかりと話し合うことがとても大切です。双方が異なる方法における可能性とメリット・デメリットを理解し、納得しておく必要があります。
今回の患者さんも、妊娠中はより大変になるかもしれませんし、減胎手術の判断を迫られる可能性や、帝王切開、早産への準備なども必要になるでしょう。
それでも、長い間赤ちゃんを待ち望んできたご夫婦に心からお祝いを申し上げます。そして、妊娠から出産まで順調でありますように!
出典:王呈瑋医師 好孕部落